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SIG-TL第6回研究会「『個別最適な学び』をいかにみとるか」開催報告
2025年年2月13日(木)に、北海道教育大学未来の学び協創研究センターとの共催により、日本教育工学会SIG-TL研究会「『個別最適な学び』をいかにみとるか」をオンライン形式にて開催しました。現職教員、学生、教育委員会関係者、大学教員など、105名が参加し、活発な意見交換が行われました。
SIG-TLの島田希代表(大阪公立大学)より挨拶を行った後、佐藤和紀准教授(信州大学)より「『個別最適な学び』をいかにみとるか」と題し、ご講演をいただくとともに、参加者同士でのグループディスカッションと質疑応答を行いました。
2021年以降、GIGAスクール構想によって1人1台端末が整備されるとともに、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図ることが目指されています。このように授業を行う環境や学習観が変わることにより、授業中の教師の「みえ」や意思決定も大きく変わり始めています。佐藤准教授からは、全国の学校現場で行われている先進的な事例や、取り組みを行っている先生方の工夫が紹介されました。また、個別最適な学びのみとりやすさ、みとりにくさが生起する背景として、教師の制御と子どもの選択・決定の関係性についてモデルが示されました。その上で、これまで学校現場で行われてきた机間指導と座席表による子ども把握に加えて、子どもがクラウド上に記入したことなどによるみとりなど、様々な方法が模索されていることなどが紹介されました。 事後のアンケートでは、「個別最適や協働的などの言葉はほとんどの先生方が知っていると思うが、実際にどのような授業をつくっていけばいいのかは知らない方も多いと感じる。今回のように色々な先生方が作成した学習のてびきや振り返りシートなどの実践例は、ほんの一部かもしれないが、今どのようなことが求められているのかを実感しやすいと思った。」「みとり方の具体例が参考になりました。中学校の現場で制御が外しにくい理由のひとつに内申書があるように思います。内申点との整合性をどう考えていくのか今後の自分の課題として考えていきたいです。」などの感想が寄せられました。
