2024/03/25
「SIG-CL & LS Japan セミナー 2023-02」開催報告
5/28(日)に大阪・梅田の関西学院大学大阪梅田キャンパスで,6/3(土)に東京・神保町の専修大学神田キャンパスで,「Quantitative Ethnography (QE)を楽しく学んでメルボルンで発表しよう」というテーマで,SIG研究会を開催しました.QEは,教授学習場面における談話やエスノグラフィのような質的データを計量的に可視化・分析して,「量的にエスノグラフィをする」ことを目指す研究アプローチであり,近年国内外で活用が進みつつあります.今回の研究会では,ウィスコンシン大学を始めとした海外のQEリサーチチームとともに,Quantitative Ethnography (QE)のアイデアを理解し,リサーチプランを立て,国際会議(ICQE23)での発表を目指したセミナーを開催しました.
<大阪会場>
- 日時:2023年05月28日(日)10:20〜18:00
- 会場:関西学院大学 大阪梅田キャンパス
- 参加者数:34 名
- 講師:David Williamson Shaffer 氏(University of Wisconsin, Madison),
Michael Phillips 氏(Monash University)
Brendan Eagan 氏(University of Wisconsin, Madison)
Zachari Swiecki 氏(Monash University) - 日本語通訳:大島純氏(静岡大学)
- 共催:静岡大学学習科学研究教育センター(RECLS),LS Japan
<東京会場>
- 日時:2023年06月03日(月)11:00〜18:00
- 会場: 専修大学 神田キャンパス
- 参加者数:26 名
- 講師:David Williamson Shaffer 氏(University of Wisconsin, Madison),
Michael Phillips 氏(Monash University)
Brendan Eagan 氏(University of Wisconsin, Madison)
Zachari Swiecki 氏(Monash University)
- 共催:静岡大学学習科学研究教育センター(RECLS),LS Japan
本セミナーの前半では,講師の一人であるDavid Williamson Shaffer 氏によるQEに関するキーノートセミナーの後,昼食をはさんでQEの代表的なツールであるEpistemic Network Amalysis (ENA)の説明,デモンストレーションが行われました.後半は,1班4〜5名程度に分かれて,用意されたデータセットを利用した分析体験ワークショップ,参加者自身のデータや研究フィールドに合わせた研究アイディアの共有を行い,講師からのフィードバックを得ました.
セミナー後に実施したアンケートでは,「内容は満足のいくものでしたか?」「本イベントに参加したことが,今後の研究活動・教育活動・業務など,皆様の生活やお仕事に役立ちそうですか?」の2つの設問に対して,回答者(34 名)の90%以上から「とてもそう思う」との回答が得られました.具体的には「講演だけでなくハンズオンがあったことで定着が進み,自分の研究にどう活用するかが見通しやすくなっていたと思います.」「英語が不得手な自分でも支障なく取り組めた.また機会があれば他の大学院生にもおすすめしたい.」とのコメントが寄せられました.
このセミナー後,ICQE23への研究プロポーザル提出を支援するフォローアップセッションを,6月25日(日)10:00〜13:00にZoomで行いました.大阪・東京でのセミナー参加者からは合計9名がフォローアップセッションに参加し,セミナー講師の4名ほか,大島純氏,望月俊男氏と共に,プロポーザル案に対する議論を行いました.このうち7名がプロポーザルを投稿し,10月8日〜12日にメルボルンで開催されたICQE23にて発表・討議を行いました.
なお,本セミナーの記録映像は,後日下記のSIG-CL 情報共有ページにて公開予定です.
・SIG-CL 情報共有ページ(https://sites.google.com/view/JSETsig06/)
・SIG-CL Facebook ページ(https://www.facebook.com/JSETsig06) ※旧SIG-06 から継承
文責:望月俊男(専修大学)・大﨑理乃(信州大学)