SIG-ID 「第3回定例ゼミ」開催報告

●第3回:2022年04月13日 13:00~14:00
●参加者数:8名
●テーマ:コロナ禍での大学オンライン授業研究レビュー

教員がオンライン授業化をどのように受け止めていたかに関する研究を中心としたレビューをもとに,ディスカッションしました.紹介された研究は,いくつかの大学の教員アンケート,教員のオンライン授業の知識の実態や教員の動機づけに関する研究,非常勤講師へのICT利用支援の実践報告,オンライン試験での不正行為に関する研究,障害学生への合理的配慮に関する研究でした.

たとえば「不正行為」(河内ほか 2022)に関連して,多国籍の学生が参加する語学授業の例が挙げられました.テスト中の辞書使用の可否は国や文化の違いも関わるため,クラスルールを周知することが重要であること,また,各学生の学習目的によっては翻訳ツール等を利用することを認めていいのではないかといったことなどが話題になりました.

ディスカッションでは,コロナ禍でのオンライン授業関連研究の傾向について,2021年は研究会発表や紀要論文が多かったものの,2022年に入って投稿論文が増えてきたことが話題に上がりました.

河内 彩香・米谷 章子・村田 道明・山本 そのこ・金子 広幸(2022).初級日本語のオンライン試験における不正行為対策 多文化社会と言語教育,2,48-55.

文責:石川奈保子(早稲田大学)


レジメなどの詳細は,SIG-IDのWebサイトに掲載しています.IDにご興味ある方はお気軽にご参加ください.