SIG-ID 「第1回定例ゼミ」開催報告

●第1回:2022 年 01 月 19 日 13:00~14:00
●参加者数:7名
●テーマ:heutagogy

紹介した書籍:Hase, S., & Blaschke, L. M. (2021). So, You Want to Do Heutagogy: Principles and Practice. In S. Hase, & L. M. Blaschke (Eds.), Unleashing the Power of Learner Agency (pp.13-33). EdTech Books.

SIG-IDでは昨年『学習者中心の教育を実現するインストラクショナルデザイン理論とモデル』(通称ID4)の輪読合宿を行いましたが,その中の第14章「モバイル学習のためのデザイン上の考慮事項」に登場した「heutagogy」という語が気になり,テーマとして選びました.

本書ではヒュータゴジックな学びの原則やプロセス,指導者の条件などについて述べられており,ヒュータゴジックな学習体験として,学習者が伝統的ペダゴジーの状態からアンドラゴジー的アプローチ(自己主導学習者,self-directed learning)を経て,最終的にヒュータゴジー(自己調整学習者,self-determined learners)になるように責任を持たせていくというデザインが提案されています.

議論では翻訳本を読む際には原著で使われている語にも注意を払うと,その背景や文脈,抱えている事情などのより深い理解につながることを確認しました.また,指導者に求められる条件の高さに注目が集まり,このようなスキルをどう身につけるかや心構えについて活発な議論が行われました.

文責:甲斐晶子(青山学院大学)


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