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【特集記事】総務委員会担当として
総務委員会委員長 姫野完治(北海道教育大学)
堀田会長の2期目が始動するにあたり、総務委員長を仰せつかりました。
総務委員会は、理事会や代議員総会、全国大会の全体会等の企画・運営、事務局の運営、規程や規則の整備等、あまり表にはあらわれないけれど、学会を運営していく上で大切な業務を担っています。総務・広報・顕彰・選挙管理を担当する室田真男副会長(東京工業大学)のもと、寺嶋浩介副委員長(大阪教育大学)、伏木田稚子先生(東京都立大学)、長濱澄先生(東北大学)、仲谷佳恵先生(大阪大学)、益子典文先生(岐阜大学)、そして事務局の長尾正子さんとともに、学会の屋台骨として、学会運営に務めています。
前委員長の益子先生のもとで、本学会の法人化を一気に進めることができたこともあり、現在はその期間で整備しきれなかったことや、時代に合わせて求められることへの対応を中心に、3600人にのぼる会員のみなさんの研究を下支えし、かつ学会のプレゼンスを高められるように、日々取り組んでいます。
学会をどのように運営していくかは、最終的には理事会で検討するのですが、総務委員会をはじめとする事務局で、情報収集や素案作成等に力を注いでいます。例えば、今は次のようなことに取り組み始めています。
・本学会が発刊している論文誌は、現在は全てJ-Stageで一般公開されていますが、著作権が移譲される以前の論文の中には、未公開のものが意外と多くあります。研究知見のオープンアクセス化が今後さらに進んでいくことや、本学会の研究知見を社会の発展に寄与することを考えると、学会誌のバックナンバーを遡って電子アーカイブ化し、公開することが重要ではないかと検討しています。著作者の権利を大切にしながら、どのような対応が可能か、できるだけ早く方針を示したいと協議を急いでいます。
・AIが急速に進展する中、生成AIを用いた学会発表や研究論文が出現し始めています。生成AIを利用して書かれた論文や、研究実施過程で生成AIを用いた際の著者資格等について、本学会としての基本方針を早めに示す必要があるのではと考えています。今後さらに生成AIが利活用されることを見据えるとともに、社会や学術の情勢を見極めながら、学会としてのポリシーを形にしていきたいと考えています。
・本学会の会員数は右肩上がりで増え続け、今年9月に3600人を超えました。来年は、学会創設40周年を迎えます。仙台で行われる秋季全国大会では、記念シンポジウムを実施する方向で準備を加速しますが、それ以外に何かできないだろうかということも考えています。合わせて、10年後の50周年に向けて、大きなプロジェクトを始めた方がよいのではという意向もあり、中長期のスパンで学会の行く末を模索しています。
これからも、日本教育工学会の今とこれからを下支えする役割として、できることから対応していきたいと考えています。お気付きの点等ありましたら、お気軽に情報をお寄せください。