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【特集記事】学習評価部会(第2期)の活動報告
重点活動領域 学習評価部会 第2期代表
杉浦真由美(北海道大学)
学習評価部会(第2期)では、「学習者中心の評価」を中心的なテーマとして掲げ、教育DXの進展や学習環境の変化を背景に、評価のあり方を理論と実践の両面から検討してきました。学習成果を測定するための評価にとどまらず、学習者の理解や探究を促し、学びそのものを支える評価とは何かを問い直すことを、本部会の共通課題として位置付けています。この2年間、部会メンバーで協働しながら、全国大会における企画セッションおよびワークショップを継続的に企画・実施してまいりました。
2024年春季全国大会では、「学習者中心の評価」をテーマに、理論的研究の系譜や近年の動向、学習者・教員双方に求められるリテラシーについて話題提供を行い、新たな学習環境において理解度や学習の進捗をどのように捉え、フィードバックを通して改善につなげていくのかについて議論を深めました。参加者はオンラインツールを通じて議論に参加し、フィードバック・リテラシーや探究学習における評価の課題など、多様な視点が共有されました。
同年秋季全国大会では、自律的な学習者を育成する学習評価と、その土台となる教師の「わざ」に焦点を当て、評価設計を支える実践者のスキルや教育観について検討しました。評価のシステム化と学習者の自律性との関係、教師の「観」が評価に与える影響など、参加者との対話を通して、評価の意義をあらためて問い直す場となりました。
さらに2025年春季全国大会では、探究学習における学習者中心の評価をテーマに、初等中等教育、高等教育、企業の実践や研究の知見を交えて議論を行いました。探究を促進する評価とは何か、対話や成果物、情意的側面をどのように捉えるのかといった問いを共有し、126名の参加者とともに活発な意見交換が行われました。
これらの大会企画に加え、2024年秋には「事例検討ワークショップカフェ」を開催し、参加者自身の評価実践をもとに省察と再設計を行う試みを実施しました。本ワークショップの成果は論文としてまとめられ、学習評価部会の活動を通じて得られた研究成果の一つとなりました。
なお、これら2年間の活動内容につきましては、部会Webサイトにて公開しております。
URL:https://sites.google.com/view/jset-le/HOME
第2期の活動は終了となりますが、本部会での議論や実践が、会員の皆さまにとって「学習者中心の評価」をあらためて考えるきっかけとなれば幸いです。