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【特集記事】副会長(編集担当)として
副会長 田口真奈(京都大学)
日本教育工学会論文誌の編集長を拝命して,1年半が経ちました.昨年9月のニューズレターには,「学会誌は学会の顔」であると言われること,そしてその発行は,編集委員や査読者をはじめとする多くの方々の尽力によって支えられていることを書かせていただきました.編集長として日々投稿されてくる論文に向き合うなかで,その思いはますます強くなっています.
論文誌は,論文を投稿する人,査読する人,編集に携わる人,そして掲載された論文を読む人の営みがつながることで成り立っています.一つの論文が投稿され,査読を経て,修正され,掲載され,読まれ,引用され,そこからまた次の研究が生まれていくといった営みが繰り返され,本学会誌はこのたび,第50巻の刊行を迎えました.
本学会の前身誌である『日本教育工学雑誌』が創刊されたのは1976年で,日本教育工学会が設立された1984年よりも早く,論文誌の歴史は学会に先んじて始まっています.現在,第50巻の刊行を記念して,記念特集号の刊行に向けた準備が進められています.
私はちょうど10代目の編集長にあたりますが,特集号では,清水康敬先生,吉崎静夫先生,加藤浩先生,小柳和喜雄先生といった歴代編集長へのインタビューをもとにした論稿が寄せられます.また,掲載論文に関するさまざまなデータに基づいた総説論文や,8代目の編集長でもある山内祐平現会長らによる展望論文も掲載され,本誌のこれまでを振り返り,これからを展望する特集号となる予定です.刊行の折には,ぜひご覧ください.
そして今年度は,論文誌を支える「仕組み」そのものにも大きな変化があります.本学会では事務局の移転が予定されており,それに伴って,オンライン投稿・査読システムとして「ScholarOne Manuscripts」の利用を開始いたします.本学会では,これまで,いち早くオンライン投稿を可能にする独自システムを開発し,長年にわたり投稿・査読・編集のプロセスを支えてきました.一方で,多くの投稿を受け付け,査読者への依頼,審査,改稿,再審査,採否決定までのプロセスを確実につないでいくためには,今後も安定した編集基盤を維持していく必要があります.今回の移行は,これからも安定的に論文誌を発行し続けていくための重要な取り組みとなります.
新しいシステムへの移行にあたっては,投稿者,査読者,編集委員の皆さまに,一時的にご不便やご負担をおかけすることもあるかもしれません.できるだけ円滑に移行できるよう,事務局,編集委員会ともに準備を進めています.皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます.
第50巻という節目を迎えるタイミングで,論文誌を支える仕組みも大きく変わろうとしています.しかし,仕組みは変わっても,研究成果を丁寧に受け止め,その質と信頼性を支えながら,次の研究へとつないでいくという論文誌の本質的な役割は変わりません.これまで積み重ねられてきたものを大切にしながら,次の時代の論文誌を皆さまとともにつくっていきたいと思います.