Welcome from the President

副会長(会員サービス担当)として

日本教育工学会 副会長 西森年寿(大阪大学 大学院)

 会員サービス担当副会長の西森年寿です.

 私にとってはニューズレター副会長挨拶シリーズの2巡目となります.前回の私の担当は,No.262(2023年08月10日発行)でしたので,今回は,それ以降の全国大会や研究会における話題をいくつか書かせていただこうと思います.

 全国大会については2023年秋季2024年春季と,盛況のまま無事終えることができました.関係のみなさまに改めて感謝申し上げます.学会HP上では開催報告(2023年秋季報告2024年春季報告)が掲載されていますので,お時間のあるときに目を通していただけると,記憶がよみがえって新しい発見もあるかと思います.

 さて,大会運営には,ジレンマともいえる設計の問題がいくつもあります.昨今,特に頭を悩ませたのが,懇親会とオンラインセッションについてです.

 2023年の秋季大会の懇親会は4年ぶりのもので,200名以上の参加者を得ました.2024年春季大会の懇親会も郷土色豊かで盛会でした.ただし,大規模なパーティーである一方,全体の参加者の3分の1以下ということも事実で,同じやり方を続けてよいのか気になる部分もありました.例えば,懇親会の料金は誰にとっても気軽に参加できる金額ではないだろうなと思います(とはいえ,これについては,直近の大会では学生料金を設けていただけました).また,ソバーキュリアスといった言葉も耳にするようになっており,飲酒をめぐる文化には変化も感じます.加えて,大会が2日間に短縮して以来,近しいメンバーで飲食を共にする「夜」の会が設けづらい,懇親会後の遅い時間にならざるえないことも気になっていました.こうした問題意識から,秋季の事後アンケートで「酒・料理をなくし,料⾦⾯・時間帯等で誰でも参加しやすい懇親会」を提案したところ,反対意見は比較的少ない結果となりました.2024年の秋季大会では懇親会を設けず,1時間強の「ウェルカムレセプション」をご企画いただいていますが,以上のことも背景の1つとなっています.

 もう1つの大会のオンライン参加の在り方については,より悩ましく,いまだ混乱している感覚があります.2023年の秋季大会では,oviceというサービスを利用したオンラインセッションが企画され,私も新鮮な体験ができました.ご担当の先生方には,デザインや,手厚いサポート体制に尽力いただきました.2024年の春季大会でも,オンラインセッションが確保され,一部の発表がZoom上で行われました.

 オンラインセッションの準備には相当な手間がかかります.対面参加者との交流や,一般発表以外の企画のオンライン配信などの充実したオンライン参加の在り方を追求すればするほど,コストが増加します.会場のインターネットアクセスにも気を配る必要もあり,プログラム全体の企画にかなりの制約を与えます.このため,委員の先生方のご苦労をそばで見ていると,オンラインに関しては省力化の方向はやむなしと考えてしまいます.一方で,秋季大会の事後アンケートでは,オンライン発表の機会は残してほしいというご意見も少なからずありました.オンラインでなら参加できるというご事情やニーズに応えることは,学会の将来にとって非常に重要であろうとも認識しています.こうした綱引きの中で,私も今後の確たる方針を見いだせずにいます.委員だけでなく広く会員のみなさまとの対話を続けられたらと考えています. 

 次に,研究会に関する変更について説明させてください.長い間,研究会における発表キャンセルに対しては,その後1年間以内でご発表をしていただくように,いわば振替扱いとしていました.しかし,キャンセル件数が増えると,管理が難しいものがあります.また,J-STAGEに掲載した発表原稿について,発表キャンセルを理由に取り下げることも困難です.とくに再発表のご連絡がいただけない場合にはリスクがあります.これらの問題に対処するため,今年度以降はキャンセルされた場合の振替対応は止め,再度の発表を希望される場合は新規発表として改めて申し込んでいただくことにしました.また,研究会当日まではクラウドストレージで発表原稿を配布し,発表が確定してから,つまり研究会開催日以降にJ-STAGEに掲載することに変更しました.ご理解をいただければと思います.

 最後に直近のイベント等についてのご紹介をさせてください.7月13日(土)に鹿児島大学での研究会,そして9月7日(土)~8日(日)には東北学院大学にて全国大会が予定されています.ぜひご参加を検討ください.さらに10月12日(土)の研究会はZoomによる完全オンライン開催です.対面よりも気軽に,負担も少なく研究交流を味わっていただけるかと思います.SIGについては,新しくマイクロクレデンシャル特別支援教育のグループが始動しました.継続された3グループとともに,みなさまのご参加をお待ちしています.