ワークショップは大会企画委員会が中心となって開催します.このワークショップは,参加者が設定した教育工学に関連するテーマについてインフォーマルに語りあう場です.実践は進んでいるものの研究として認識されていない問題や,新しい情報技術の教育利用などの萌芽的な研究について議論を行っていただくことを考えております.
ワークショップは主催者主導で進行していただきます.また,予稿の用意は必要ありません.なおプログラム集には,ワークショップテーマ名・主催者/共催者名・概要が掲載されます. ワークショップ参加者は各ワークショップ会場の受付で記名をお願いします.ワークショップのみに参加者される方は大会参加費は無料です.
なお,このワークショップを機に主催者と参加者との交流が促進されるよう,参加者名簿を各ワークショップ主催者にお渡しすることにしていますので,それをご承諾の上でご参加ください.
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:21番教室
加納 寛子(山形大学),長谷川 元洋(金城学院大学)
鈴木 貴久(総合研究大学院大学),前川 和宏(上益城郡山都町立蘇陽中学校)
LINEなどのSNSの普及により、悪ふざけ投稿や思慮不足による書き込みが蔓延し、炎上やネットいじめが増えている。かつてのネットいじめであれば、ネットパトロールにより発見することができたが、LINE等の閉じたコミュニティー内で起きるネットいじめは、ネットパトロールで発見することはできない。2013年1月〜2月東京都教育委員会が都内の公立学校の児童生徒9,300人を対象に実施した調査によれば、いじめられた経験がある都内の公立学校の児童生徒のうち、「誰にも相談しなかった」と答えた児童生徒が45%であり、いじめを受けたのに誰にも相談しなかった児童生徒のうち、相談しなかった理由として、「被害が悪化する」と75%、「誰かに言っても解決しない」と56%の児童生徒が回答している状況である。発見しづらくなった上に、子どもたちはいじめを受けてもなかなか相談しない現状である。このような状況下で、どのようにネットいじめのサインを見つけ対応していくと良いか議論する。
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:22番教室
益川 弘如(静岡大学),山口 悦司(神戸大学),望月 俊男(専修大学)
北澤 武(東京学芸大学),山田 雅之(日本教育大学院大学),丸井 純(伊東市立東小学校)
遠藤 育男(伊東市立対島中学校),大島 純(静岡大学),大島 律子(静岡大学)
デザイン研究は,学びの革新を目指して,学習環境を設計・実践し,分析・評価・改善を繰り返しながら,設計指針を確立していく研究方法論です。デザイン研究における重要な課題の一つは,革新的学びの診断的評価方法の確立です。今年は昨年度のワークショップでの検討結果も踏まえ,今年6月に実践した伊東市立東小学校6年生の「ならべ方と組み合わせ」の授業分析を行います。授業では,ジグソー学習活動とタブレット端末活用を組み合わせ,子どもたち自身でならべ方と組み合わせの違いを考え見出す実践を行いました。発話分析を通して,授業デザインに支えられた活動が実現できたのか,また個々人の多様性に応えることができたのか,改善点について議論します.
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:23番教室
山本 良太(関西大学大学院/東京大学)
岩崎 千晶(関西大学),村上 正行(京都外国語大学)
近年、学生の自律的な学習の機会を促すための取り組みとして、ラーニングコモンズと呼ばれる学習空間を設置し運営する大学が見られるようになってきた。しかし、ラーニングコモンズをどのように運営していくのか、またそこでの学習をどのように捉え研究として展開できるのか、検討すべき課題は多い。ラーニングコモンズにおける学習は様々である。例えば、正課教育や図書館との連携を重視した取り組みや、正課外の学生による自主的なプロジェクト活動を支援することを重視した取り組みなどがある。本ワークショップでは、様々な学習が展開されるラーニングコモンズの運営およびそこでの研究へのアプローチの方法について議論する。
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:24番教室
宮田 義郎(中京大学工学部),亀井 美穂子,加藤 良将(椙山女学園大学)
子どもたちにプログラミング教育の機会を提供する試みが、各地で始まっている。プログラム環境やPC環境が身近になるにつれ、その教育に携わる人の裾野も広がっている。プログラミング教育と言っても、ゲームやアプリケーションを目指したものから、海外とのコミュニケーションをとりながら協同で作品をつくるなど、表現活動や国際理解などといった要素を取り入れたものまで、その実践は多岐にわたる。本ワークショップでは、現在行われている実践事例を共有しつつ、それらの活動の中で活用されているツール、仕掛けなどを実際に体験する機会を設けたい。その中から、今後どのような連携の可能性があるか、参加者とともに検討する場としたい。
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:26番教室
吉崎 静夫(日本女子大学),村川 雅弘(鳴門教育大学)
わが国及び世界の喫緊の課題である「教師の学習・職能発達を促す授業研究(レッスン・スタディ)」に関して、様々な手法が開発され一定の成果を挙げている。諸外国から我が国の授業研究への注目度は高い。日本の授業研究を世界に発信する上で、改めて授業研究の意義を再確認し、これまで国内で開発された様々な手法の特長や課題を整理した上で、特に、教師の生涯学習・職能発達及び若年教師の成長における効果について検討する。ワークショップでは,様々な授業研究手法を開発・実施している研究者が集い,その理念や方法,効果等を紹介し,比較・検討する。
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:2A番教室
鈴木 栄幸(茨城大学),久保田 善彦(宇都宮大学),舟生 日出男(創価大学)
集団活動をとおして協同的に成果物を生み出すことは協調学習の核であるが、申請者らは、集団活動の成果を持ち帰って個人的に再検討したり、さらにその個人検討の結果を持ち寄って集団で再議論したりすることが学習のために重要だと考えている。作業の成果を違う視点から捉え直したり、語り直すことによってアイデアを発展させ、理解を深めることが期待できるからである。我々は、協調作業から個別作業へ、個人作業から協調作業の場へと成果物を持ち寄り/持ち帰るような学習形態を集散的活動と呼び、そのためのタブレット型思考支援ツールを開発した。本ワークショップでは、本ツールを利用した授業実践者から授業実践事例について報告を受けた後、実際に操作して体験しながら、本ツールを利用した集散型協同学習活動のデザインをする。
9月19日(金)18:00〜20:00 会場:2B番教室
藤川 大祐(千葉大学),阿部 学(千葉大学非常勤講師)
どうしたら魅力的で面白い教材がつくれるか。実際に教材づくりを行おうとす ると、いくつかある設計理論からさらにふみこんで、教材それ自体を具体的にど のように構成・演出するかを考える必要にも迫られる。構成・演出を考える際に は、リアリティを追求しすぎても、ファンタジーに走りすぎてもうまくいかな い。ほどよいリアリティとファンタジーの描き方を探る必要がある。本ワーク ショップでは、はじめに、教材づくりの実践・研究にとりくむ方々から、教材に おけるリアリティとファンタジーの描き方についての話題提供をしてもらい、そ の後、参加の皆様とともに議論を深めていきたい。