No.300
No.300
日本教育工学会ニューズレター 2026年10月10日発行

【特集記事】副会長(編集担当)として
副会長 田口真奈(京都大学)

 日本教育工学会論文誌の編集長を拝命して,1年半が経ちました.昨年9月のニューズレターには,「学会誌は学会の顔」であると言われること,そしてその発行は,編集委員や査読者をはじめとする多くの方々の尽力によって支えられていることを書かせていただきました.編集長として日々投稿されてくる論文に向き合うなかで,その思いはますます強くなっています.

 論文誌は,論文を投稿する人,査読する人,編集に携わる人,そして掲載された論文を読む人の営みがつながることで成り立っています.一つの論文が投稿され,査読を経て,修正され,掲載され,読まれ,引用され,そこからまた次の研究が生まれていくといった営みが繰り返され,本学会誌はこのたび,第50巻の刊行を迎えました.

 本学会の前身誌である『日本教育工学雑誌』が創刊されたのは1976年で,日本教育工学会が設立された1984年よりも早く,論文誌の歴史は学会に先んじて始まっています.現在,第50巻の刊行を記念して,記念特集号の刊行に向けた準備が進められています.

 私はちょうど10代目の編集長にあたりますが,特集号では,清水康敬先生,吉崎静夫先生,加藤浩先生,小柳和喜雄先生といった歴代編集長へのインタビューをもとにした論稿が寄せられます.また,掲載論文に関するさまざまなデータに基づいた総説論文や,8代目の編集長でもある山内祐平現会長らによる展望論文も掲載され,本誌のこれまでを振り返り,これからを展望する特集号となる予定です.刊行の折には,ぜひご覧ください.

 そして今年度は,論文誌を支える「仕組み」そのものにも大きな変化があります.本学会では事務局の移転が予定されており,それに伴って,オンライン投稿・査読システムとして「ScholarOne Manuscripts」の利用を開始いたします.本学会では,これまで,いち早くオンライン投稿を可能にする独自システムを開発し,長年にわたり投稿・査読・編集のプロセスを支えてきました.一方で,多くの投稿を受け付け,査読者への依頼,審査,改稿,再審査,採否決定までのプロセスを確実につないでいくためには,今後も安定した編集基盤を維持していく必要があります.今回の移行は,これからも安定的に論文誌を発行し続けていくための重要な取り組みとなります.

 新しいシステムへの移行にあたっては,投稿者,査読者,編集委員の皆さまに,一時的にご不便やご負担をおかけすることもあるかもしれません.できるだけ円滑に移行できるよう,事務局,編集委員会ともに準備を進めています.皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます.

 第50巻という節目を迎えるタイミングで,論文誌を支える仕組みも大きく変わろうとしています.しかし,仕組みは変わっても,研究成果を丁寧に受け止め,その質と信頼性を支えながら,次の研究へとつないでいくという論文誌の本質的な役割は変わりません.これまで積み重ねられてきたものを大切にしながら,次の時代の論文誌を皆さまとともにつくっていきたいと思います.
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【特集記事】重点活動領域について
重点活動領域委員会委員長
益川 弘如(青山学院大学)

 日本教育工学会の重点活動領域委員会では,学会として重点的に取り組んでいる領域を示し,学会としてのプレゼンスを高め,社会貢献に寄与することを目指しています.
 今回,第2期の取り組み成果を「日本教育工学会論文誌2026年50巻 2号」に展望論文として掲載しました.情報教育部会の展望論文は,AIを含む現代の1人1台端末環境における情報活用能力尺度を開発しています. 学習環境部会の展望論文は,教室の枠を超えた学習環境デザインのプロセスとして,実践者は自らの信念に関連づくデザインの「基点」を有し,フィールド等の状況に応じてデザインを着手する「起点」を定めていること,さらに観察と分析を通して漸進的にデザインを調整することを明らかにしています.学習評価部会の展望論文では,評価の目的と評価の主体の組み合わせによる研究の全体像を整理しています. 先端科学技術とELSI部会の展望論文では,教育データの利活用に関する受け止め方の調査をし,テクノロジーと学習の関係性の議論の活性化につながる,先駆的・多面的なデータを提供しています.
 2025年から始まった第3期では,情報技術の急速な進展や社会変化を念頭に,教育とAI部会,学びの保障部会を立ち上げ,重点活動領域は,個別領域を深化させる段階から,これまでの4部会の成果を融合する課題横断型の取り組みへと発展しています.これら2部会の取り組みについては,全国大会を通じて学会員のみなさまと議論を深めているところです.今後も学会として知見を深め,社会貢献につなげていくために活動を進めていく予定です.引き続きよろしくお願いいたします.
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2027年春季全国大会(第50回)
大会期間:2027年3月6日(土)~7日(日)
会場:関西学院大学 西宮上ヶ原キャンパス
 (〒662-8501 兵庫県西宮市上ケ原一番町1−155)
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研究会(教師教育・授業設計/一般)
開催日:2026年10月17日(土)
会場  :岡山大学津島キャンパス(岡山市)
開催担当:笠井 俊信
発表申込締切:2026年8月17日(月)
原稿提出締切:2026年9月17日(木)
参加登録締切:2026年10月13日(火)
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研究会(一般)
開催日:2026年12月19日(土)
会場  :オンライン(Zoom)
開催担当:研究会委員会
発表申込締切:2026年10月19日(月)
原稿提出締切:2026年11月19日(木)
参加登録締切:2026年12月15日(火)
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行事予定
研究会

開催日
2026年10月17日
開催場所
岡山大学津島キャンパス(岡山市)
研究会

開催日
2026年12月19日
開催場所
オンライン(Zoom)
全国大会

開催日
2027年03月06日〜2027年03月07日
開催場所
関西学院大学(西宮上ケ原キャンパス)
開催報告
研究会:高等教育/一般
2026/07/30
SIG:SIG-ID 第40回定例ゼミ
2026/07/26
SIG:SIG-ID 第39回定例ゼミ
2026/06/22
SIG:SIG-ID 第38回定例ゼミ
2026/05/27
研究会:教育学習支援システム・AI/一般
2026/05/25
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