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【特集記事】重点活動領域 情報教育部会の活動と今後の予定について
泰山 裕(中京大学)
重点領域の一つである「情報教育部会」では、この2年間「情報活用能力尺度」の作成を目的として活動を継続してきました。 周知の通り、「情報活用能力」は学習指導要領において、学習の基盤となる資質・能力として位置づけられています。また、GIGAスクール構想による1人1台端末の整備を機に、個別最適な学びや協働的な学び、そして学習者主体の学びが求められる中で、児童生徒が自律的に学びを進めるための手段である「情報活用能力」の重要性は、かつてないほど高まっています。
現在、文部科学省は児童生徒の状況把握を目的とした「情報活用能力調査」を実施していますが、経年比較の観点から問題の多くは非公開となっており、各学校が自校の状況を独自に把握するための指標は十分に提案されていません。 もともと情報活用能力については、教育工学会を中心に長年研究知見が積み重ねられ、評価項目や尺度についても多様な検討が行われてきました。しかし、学校の情報環境や求められる学びの姿が劇的に変化する中で、現在の状況に即した尺度のアップデートが不可欠であると考えました。
これまで、全国大会の企画セッション等を通じて、多くの研究者の皆様と議論の機会を設けてまいりました。そこでいただいた貴重なご意見をもとに、能力の具体化や質問項目、能力構造の検討を進めています。 折しも、次期学習指導要領改訂に向けた議論が開始され、情報活用能力の定義の焦点化や教育課程のあり方が改めて問われています。こうした動向を注視しつつ、実際の学校現場で有効に活用いただける尺度となるよう、最終的な調整を行っています。
今後は、これまでの取り組みを研究成果として集約し、第2期情報教育部会の成果として公表する予定です。本成果が、教育工学会における「情報活用能力の育成」に関する議論をさらに活性化させる契機となれば幸いです。
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