日本教育工学会 2025年春季全国大会

各セッション

チュートリアルセッション

チュートリアルセッションは,全国大会への参加経験が少ない参加者を主な対象とした企画です.

JSETの未来予想図:第9代会長と語る学会のDREAMS

日時
3月8日(土)9:00〜9:30
概要
JSET第9代会長の堀田先生に,JSET LOVERな若手研究者のお二人からインタビューをします.40周年を迎えたJSETのこれまでや,何度でも嬉しい,楽しい,大好きと思ってもらえる学会となるよう今後期待することなどを尋ねます.また,副会長の西森先生からは,今大会の見どころをご紹介します.
登壇者
堀田 龍也(日本教育工学会第9代会長/東京学芸大学)
澁川 幸加(中央大学)
香西 佳美(立命館大学)
西森 年寿(日本教育工学会副会長(会員サービス担当)/大阪大学)
コーディネーター
古賀 竣也(崇城大学)
石川 奈保子(北海道大学)

開催校企画セッション

「成城学園が歩んできた百年を感じる~キャンパスツアー~」

1917年、澤柳政太郎によって成城小学校が東京市牛込区(現・新宿区)において創設開校されました。そして1925年、北多摩郡砧村喜多見((現・世田谷区成城)の地に移転しました。現在では幼稚園から大学大学院までを擁する成城学園は、今年、砧移転後、百年目をむかえます。日本にある総合学園のなかでも、すべての学校が1つのキャンパスに置かれる例は多くありません。そこで成城学園の「これまで」と「いま」をめぐるツアーを企画しました。

成城学園の成り立ちから大正自由教育の旗頭となった「成城教育」をご紹介し、幼稚園・初等学校・中学校高等学校の校舎をご案内します。成城教育を支える「個性尊重の教育」「自然と親しむ教育」「心情の教育」「科学的研究を基とする教育」の四つの綱領が息づく各学校を、ぜひこの機会に訪れてみてはいかがでしょうか。

日時
3月8日(土)12時30分~13時30分
集合
7号館711教室
人数
40名(事前予約制)
申し込み
専用フォームからお申込み下さい。

SIGセッション

SIG(Special Interest Group)とは,特定のテーマに興味・関心を持つ会員がグループを形成し,研究会やセミナー等を通して活動を行い,学会員のコミュニティ形成を図るものです.2024年2月にSIGはリニューアルしました.今回のSIGのセッションでは,各研究グループより活動計画や活動内容について紹介いたします.

SIG-TL 教師教育・実践研究

日時
3月9日(日)13:30~14:55

SIG-TLでは2024年度のテーマを「個別最適な学びと授業研究/校内研修」と設定しました。第5回研究会では、海外における個別最適な学びの事例に触れながら、日本における取り組みの可能性を検討しました。第6回研究会(2月13日開催)では、「個別最適な学び」をいかにみとるかを考える予定です。本SIG-セッションでは、研究会の成果と課題をふまえつつ、「個別最適な学び」では、一人ひとりの異なる学びや、教室全体をどのように捉えるとよいのか、様々な立場の参加者とともに検討したいと思います。

SIG-ID インストラクショナルデザイン

日時
3月9日(日)13:30~14:55

SIG-ID(インストラクショナルデザイン)は、IDの基礎理論を探究し、学校教育や企業内教育、生涯教育といった多様な現場への適用を普及することを目指しています。

今回のSIGセッションでは「生成AIとインストラクショナルデザイン」をテーマに、授業をデザインする際の生成AI活用の可能性と課題について考えます。生成AIとIDの研究動向や活用事例を紹介するとともに、ChatGPTを使った実践を通じて、IDへの活用方法や課題を具体的に考えます。実際に生成AIを操作しながら議論する形式のため、PCやタブレットをご持参のうえ、ご参加ください。

SIG-CL 協調学習・学習科学

日時
3月9日(日)13:30~14:55

SIG-CLでは、協調学習・学習科学の研究知見に基づく授業づくりやデザイン研究(フィールド体験)や、最新の知見がまとまった研究会などを開催し、Webサイトで公開をしてきています。

本春大会では、大喜多サンドラ(Sandra Y. Okita)先生(コロンビア大学)をお招きして、「学習用ツールとしてのロボットや没入型環境を用いた協調学習:人間と技術の協創や関係性をデザイン」と題したご講演を予定しています。セッションの後半で参加者の皆さまとディスカッションを行いながら、協調学習・学習科学の立場から今後の学習環境の在り方について考えていきたいと思います。

SIG-SE 特別支援教育

日時
3月9日(日)13:30~14:55

SIG-SEは、障害のある子どもがICT端末やアプリを活用し、苦手を補い得意を伸ばすことで、自立や社会参加を目指せるよう支援することを目的に活動しています。本セッションでは、ウェルビーイング向上を目指したICT活用や肢体不自由児・病弱児への支援技術、1人1台端末時代の情報モラル教育、合理的配慮の実践事例、企業との連携による可能性の拡大、そしてICT作品コンテストの報告など、6つのプロジェクトの成果をご紹介します。特別支援教育とICT活用に関心のある方々とともに、今後の支援のあり方や可能性について検討を深めていきます。

SIG-MC マイクロクレデンシャル

日時
3月9日(日)13:30~14:55

SIG-MC(マイクロクレデンシャル)は、学校教育や高等教育、生涯学習にわたり身につけた特定の知識やスキルを証明するマイクロクレデンシャル(MC)に関わる教育研究を促進することを目的に活動しています。SIGセッションでは、MCの利用と普及に関する国内外の動向を解説した上で、MCの実装可能性について看護教育および原子力教育の関係者に行ったインタビュー調査の結果を紹介し、マイクロクレデンシャルの可能性と課題について議論します。

一般研究(口頭発表)

春季全国大会の一般研究発表は口頭発表のみです.所定の時間内に発表を終え,質疑応答時間を設定します.発表者交代のための時間を1分設けます.また,International Session も一般研究発表と並行で行います.
なお,発表のテーマカテゴリーは以下のとおりです.ご希望された発表テーマカテゴリーは希望者数に応じて,春大会企画委員会で調整させていただく場合がございますので,予めご了承ください..
(1)初・中等教育,(2)高等教育・FD,(3)教師教育・授業研究,(4)教育学習支援システム・AI,(5)教育の情報化・メディア教育,(6)協調学習・学習科学,(7)インストラクショナル・デザイン,(8)その他,(9)学生セッション

International Session

昨年度に引き続き,International Sessionを実施致します.

本セッションでの発表および質疑応答は,英語で行われます.本セッションは,教育工学研究の国際化に対応するものであるとともに,特に若い研究者に対しては,国際学会等での研究発表や討論に備える体験を提供する機会でもあります.発表は一般研究発表と同じ時間帯で実施します.

We would like to invite you to the International Session on the annual conference. The purpose of this session is to provide an opportunity to present papers and engage in scholarly discussions in English, and thus promote internationalization of the JSET community.

This International Session will be run in parallel with the presentation session (一般研究発表). Young scholars as well as experienced researchers are all welcome. Papers related to the following topics are invited to the Session.

重点活動領域セッション

日本教育工学会では,学会として重点的に取り組んでいる領域を社会に示し,学会としてのプレゼンスを高め,社会に貢献することを目指しています.そこで,重点的に活動する領域として「情報教育部会」,「学習環境部会」,「学習評価部会」,「先端科学技術とELSI部会」の4つの部会を設けています.本セッションでは,4つの部会から構成される重点活動領域について,今後の活動計画や現状での進捗状況等について報告します.

情報教育部会

「児童・生徒の情報活用能力の評価のための尺度の検討」
日時
3月9日(日)15:05~16:30
登壇者
泰山裕(中京大学),板垣翔大(宮城教育大学),大久保紀一朗(京都教育大学),佐藤和紀(信州大学),小田理代(麗澤大学),倉田伸(長崎大学),鶴田利郎(国際医療福祉大学)

学習指導要領において,情報活用能力が学習の基盤となる資質・能力として例示されている.次期学習指導要領の論点として「情報活用能力の抜本的向上」が挙げられるなど,児童生徒の情報活用能力の育成がこれまで以上に重要になることが想定されます.情報教育部会においては,児童生徒の情報活用能力の評価のための尺度の開発を目指した研究を進めています.本企画セッションでは,情報活用能力の位置付けについて共有した上で,情報活用能力尺度の開発について報告し,議論を進めます.

学習環境部会

「学習環境デザインプロセスの多様性と共通性の考察」
日時
3月9日(日)15:05~16:30
登壇者
山本 良太(大阪教育大学),伏木田 稚子(東京都立大学), 香西 佳美(立命館大学),森 裕生(熊本県立大学),村上 唯斗(横浜国立大学), 中村 謙斗(東京理科大学),藤川 希美(早稲田大学),大浦 弘樹(東京理科大学)

本企画セッションでは,学習環境のデザインプロセスの多様性と共通性についてフロアの皆さまと共有し,ご自身の取り組みを省察する機会を提供します.

学習環境部会(第2期)の目的は,学習環境の4側面(空間,人工物,活動,共同体)を関連させた学習環境のデザインプロセスにおける,多様性や共通性を探索的に明らかにすることです.過去2回の全国大会における企画セッションでは,学習者が主体性を発揮しながら行為する学習環境デザインに取り組まれている研究者・実践者の皆さま(高等教育2名,初等中等教育2名)の経験を話題提供として共有いただきました。独自でありながらも,学習者を観察・分析し,デザインに至るプロセスに違いがあることを見出しました.

そこで本企画セッションでは,当部会メンバーが改めて話題提供者の学習環境デザインプロセスを整理・分析し,フロアの皆さまとともに,多様性とその中にある共通性とは何かを議論します.その上で,フロアの皆さまそれぞれが日々取り組んでおられる「学習環境デザインプロセスの省察と共有」を通じて,今後のデザインに向けた示唆を得る機会になれば幸いです.

学習評価部会

「探究学習における学習者中心の評価」
日時
3月9日(日)15:05~16:30
登壇者
登本洋子(東京学芸大学),望月俊男(早稲田大学), 水本武志(ハイラブル株式会社)
企画・運営
長濱 澄(東北大学),杉浦 真由美(北海道大学)

学習評価部会(第2期)では「学習者中心の評価」を主要なテーマとして位置付け,活動を推進しています.本セッションでは,「探究学習における学習者中心の評価:学習者の探究を促進する評価の在り方」を主題とし,学習者が他の学習者や教師,周囲の環境との相互作用を通じて「どんなプロセスで学んだか」や「どのように成長したか」について,自らの学習の価値を自分たちで意味づける学習評価を実現するための議論を行います.合わせて,探究のプロセスを促進するICTの活用方法やフィードバックのあり方について検討することで,探究学習の効果を高めるための教育工学的アプローチ,ひいては,求められる教育工学研究について参加者と一緒に考えます.

先端科学技術とELSI部会

「教育データの利活用について考える」
日時
3月9日(日)15:05~16:30
登壇者
稲葉利江子(津田塾大学),今井亜湖(岐阜大学),岩﨑千晶(関西大学),澁川幸加(中央大学),遠山紗矢香(静岡大学),中澤明子(東京大学),根本淳子(明治学院大学),前田菜摘(大分大学),美馬のゆり(公立はこだて未来大学)

2024年秋大会の企画セッションにおいて,「教育データは誰のもの?」「教育データ利活用の目的は?」という論点について,本学会でも会員の皆さんとともに考えていくことの大切さが話し合われました.本部会は,2024年12月に一般の方約1,000名を対象に教育データに関するアンケート調査を実施しました.  本セッションでは,アンケート調査の結果を報告するとともに,教育データについて皆さんと意見交換をしたいと思います。
(1) 教育データとは,今井亜湖(岐阜大学)
(2) 教育データに関するアンケート調査報告,遠山紗矢香(静岡大学)
(3) 教育データに関する意見交換