発表・企画募集

前回大会からの主な変更点

  • 提出された原稿のPDFは,学会がWebサイト等に掲載することを許諾して頂きます.
  • 全国大会の原稿は,あるレベルで完結した内容であることを求めます.「結果は当日会場で発表する」等の書き方はしないでください.大会企画委員会で判断し,修正を求める場合があります.

(1)シンポジウム,トークセッション

 内容は検討中です.詳細は後日お知らせいたします.

(2)チュートリアル

 教育工学選書が発刊されたことを記念して,チュートリアルセッションを開催します.詳細は後日お知らせいたします.

(3)課題研究

 公募で寄せられたテーマを含めて大会企画委員会で検討した結果,次の10件のテーマを予定することになりました.発表希望者にプロポーザルを提出していただき,大会企画委員会が発表の可否を決定いたします.各課題について十分に討論することを目的としていますので,発表者は,発表だけで退席することなく,最後の総合討論に参加しなければなりません.この点にご留意ください.

募集スケジュール

3月25日(月) 課題研究企画提案書提出締切
4月03日(水) 課題研究企画採否決定通知
6月27日(木) 課題研究発表申込書・プロポーザル(2〜4ページ)提出締切
7月11日(木) 課題研究採否決定通知
7月23日(火)17時 発表者の参加費事前送金締切(クレジットカード払い,郵便振込共に)
課題研究発表原稿(2又は4ページ)提出
7月30日(火)17時 提出原稿の差し替え締切

K-01 システム開発・新技術の利用:学びを拡げる情報環境

コーディネータ 飛弾信崇 (ベネッセコーポレーション),江木啓訓(神戸大)

 情報技術は我々の重要な社会基盤を構成するだけでなく,日常生活においてきめ細かく人間の活動を支援する役割を担っている.このような技術のオープン化も進んでおり,様々な学習環境構築への応用も容易になってきている.本課題研究では,新しい技術を利用した学びの可能性を,システムの開発・設計とその導入・実践などの報告を踏まえて議論する.発表テーマの一例としては,教育・学習のための電子工作,オープンソースハードウェア,デジタルファブリケーションなどの開発・活用のほか,音声・画像認識,行動識別,拡張/複合現実技術,ヒューマンセンシング,センサネットワーク,ユビキタス・ウェアラブルコンピューティングなどの技術を活用したシステム開発が挙げられる.

K-02 協調学習支援とシステム開発(ものつくり)の接続:学習観とシステムデザインを介して

コーディネータ 舟生日出男(創価大),鈴木栄幸(茨城大)

 教育工学という用語は「教育の問題への工学的な接近」を含意している.本課題では,その主要な領域であるシステム開発(ものつくり)を取り上げ,協調学習支援のためのシステム開発の理論と実践,システム開発をアカデミックな業績とするための方法等について,そうしたシステム開発に既に携わっている研究者と,これから携わろうとしている研究者を交えて,Structured Poster Session形式で議論する.最終的には,システム開発によって教育問題に接近する研究者の相互研鑽コミュニティの構築を目指す.今年度は第一歩として,協調学習支援とシステム開発の接続について議論したい.そのために,協調学習支援システム開発に関する研究発表を広く募る.ただし,単なる開発報告ではなく,協調学習支援のために,どのような学習観に立ち,システムにどのような役割を担わせようとしたのか,どのようにデザインし現場に導入した(しようとしている)のかについて明らかにするような研究発表を求めたい.

K-03  教育・学習支援システムにおけるLearning Analytics的アプローチ

コーディネータ 緒方広明(徳島大),森本康彦(東京学芸大)

 近年,eラーニングやeポートフォリオなどの教育・学習支援システムの長期的な運用により,大学や企業等において,学習者の様々な学習履歴ログデータがサーバ上に蓄積され,その活用が期待されるようになった.これらの膨大な学習ログデータや,学習に関連するあらゆるエビデンスを記録したビッグデータを分析して,学習者の学習成果や成長の評価だけでなく,学習方法の改善,将来的な能力の予測,隠された問題点の発見などを行う,Learning Analytics(LA)的なアプローチが重要になりつつある.海外に目を向ければ,2011年からLAに関する学会SOLAR(Society for LA Research)が創設され,国際会議LAK (LA and Knowledge)も開催されるなど急ピッチで進展している.このような状況の中,本課題研究では,LMS/CMSなどの教育・学習・評価支援システムの運用における学習記録データの利活用の事例,ユビキタス・モバイル技術やライフログ技術などを用いた新しい学習活動データの記録方法,社会ネットワーク分析やデータマイニングなどの分析手法や視覚化手法等の提案,そして,それら分析結果に基づく具体的な教育・学習・評価支援手法の実践報告など,LAに関連する研究発表を幅広く募集する.

K-04  継続的な教師の成長を促す授業研究と学校組織

コーディネータ 後藤康志(新潟大)・寺嶋浩介(長崎大)

 我が国の授業研究は長い伝統をもち教師の力量形成を支えてきている一方,形骸化も指摘されている.その原因には,学校現場の多忙化などもあろうが,グローバル化や情報化に対応できる人材を育成できる豊かな実践的力量を備えた学び続ける教師を支える新しい授業研究や組織的取り組みが十分ではないことが挙げられよう.本セッションでは昨年に引き続き,研究マインドをもちつつ,教員同士が同僚性を発揮してエビデンスに基づきながら授業研究するアプローチについて議論したい.学び続ける教師の授業研究を支える組織的な取組,特別支援教育やICT活用など新しい教育課題に対応する授業研究や分析ツール,学校現場・研究者・行政の連携など新しい授業研究の開発及び実践,授業研究に参画する教育工学研究者の役割など,幅広い研究の応募に期待したい.

K-05  初等中等教育における情報教育・ICT活用

コーディネータ 森下耕治(光村図書),豊田充崇(和歌山大),稲垣 忠(東北学院大)

 初等中等教育の情報化推進に向け「教育の情報化ビジョン」が示されて以降,児童生徒1人1台の学習環境,タブレット端末等を活用した実践研究が活発化している.教科指導におけるICT活用は,従来の提示機器を中心とした活用から,デジタル教科書,情報端末の活用へと広がり,学校のみならず校外や家庭学習での活用が模索されている.一方で情報教育は,新学習指導要領の下,様々な教科・領域を横断した形で授業実践が求められている.本課題研究では,新たな段階を迎えた教育の情報化に資する研究を募集する.具体的には,児童生徒向けのデジタル教科書や情報端末等を活用した取組み,情報教育のカリキュラムや授業実践等に関する調査・実証研究等を対象とする.情報社会に対応した初等中等教育の学習環境・授業方法・学習内容等について,教育工学の視点から議論を深めたい.

K-06  メディア活用によって生じる問題・モラル

コーディネータ 長谷川元洋(金城学院大),藤川大祐(千葉大)

 近年,スマートフォンやタブレットPC等の新しいメディアが普及してきている.メディアを有効に活用するためには,その特性と活用によって生じる効果と問題の両面をよく理解しておく必要がある.本課題研究では,メディアの特性とメディア活用によって生じる問題について取り上げるとともに,活用する上で必要とされるモラルについて取り上げ,議論したい.また,問題に対する教育的なアプローチ,技術的なアプローチ等に関する研究発表も求める

K-07  高等教育における教育工学的取組み

コーディネータ 渡辺雄貴(首都大学東京),松河秀哉(大阪大),根本淳子(熊本大)

 高等教育の現場では,アクティブラーニングの手法を用いた授業実践,学生を中心とした学習支援活動であるラーニングセンターの実践,大学授業改善の動きであるFD(Faculty Development)活動,機関の情報分析であるIR(Institutional Research)活動,OCWやMOOCsなど情報ネットワークを活用した教育活動などが盛んに取り組まれるようになってきている.これらの活動はそれぞれ独自の背景から発展してきたものであるが,いずれも教育工学的観点をもって捉えることで,よりその効果や価値を高めることができる活動であろう.そこで本課題研究では,教育工学的観点を取り入れた,アクティブラーニングやラーニングセンター,FD,IR,OCWやMOOCsの先進的かつ組織的な取り組み,今後の展開を想定した理論的な枠組みの提案,実践報告等をもとに,高等教育に対して教育工学は何ができるかを議論する.実践報告を中心にさまざまな知見が集まることを期待する.

K-08  学び続ける教師の養成と保証

コーディネータ 益子典文(岐阜大),姫野完治(秋田大)

 現在の教師教育における中心的なキーワード「学び続ける教師」実現のためには,加算的に学習機会を提供するのではなく,例えば養成段階では主体的に学ぶための「コミュニケーション能力」を,そして学校では現職教員が自らの実践を対象化し概念化する「リサーチマインド」を重視するなど,新たな視点での学習・研修機会の設定が重要である.本課題研究では,教員養成段階から現職教員研修のすべての過程で,教師が学び続けるための能力を育み保証する方法・実践に関する報告を募集する.力量・能力を目標として明示し認定する組織的な試みや,地域の先輩教師−後輩教師のネットワーク構築の試み等,昨年度に引き続き教育工学が蓄積してきた幅広い知見を礎にしながら議論を深めたい.

K-09  ゲーム型学習の導入と実践の評価

コーディネータ 藤本徹(東京大学)

 ゲームの教育利用に関する研究は,欧米を中心に研究拠点の形成や研究成果の蓄積が進んでおり,アナログ/デジタルゲームの教材や学習支援ツールとしての利用に加え,授業や教育カリキュラムをゲームとしてデザインするアプローチへの関心も高まっている.この分野の発展のためには,単に教師の関心に基づいて実践するのみにとどまらず,研究的な視座で知識を共有していくことが不可欠である.本セッションでは,学習ゲームや,ゲームデザインを応用した教材・学習支援システムの開発,ゲーム要素を取り入れた教育実践と評価,それらに関連するレビュー等の研究発表を広く募集する.この分野の開発・実践研究を充実させていくために,個別事例の具体的な改善や発展に焦点を当てた建設的な議論を深める場として本セッションを提供したい.

K-10  インフォーマル・ラーニング,オープン・エデュケーション

コーディネータ 黒田卓(富山大)

 知識基盤社会において,個々人の知識レベル,知識活用能力がより一層重要となってくる.先進諸国において進む少子高齢化とその影響,身近な問題としてのエネルギー・環境問題とそれに絡む経済,政治の問題,国際社会の一員としての責任や近隣諸国との連携と,背景に潜む歴史認識の問題など,これまで一般の人にはそれほど気にする必要がなかったさまざまな問題についても,一人一人がしっかりと意識と知識を持ち,責任を持った判断を行なっていくことが求められてくるだろう.また,ICTの普及により,多様な学習機会の提供の可能性も広がってきた.このような流れの中,学びのコミュニティ,インフォーマル・ラーニング,オープン・エデュケーションが注目されている.本セッションでは,インフォーマル・ラーニング,オープン・エデュケーションの実践,支援システムの開発,学びのコミュニティづくりや,モチベーションの維持,学習効果の測定や評価といった話題を幅広に提供いただき,今後の在り方についてみなさんと議論を深めて行きたい.

(4)一般研究(口頭発表とポスター発表)

 一般研究発表は,口頭発表とポスター発表に分かれます.どちらの発表も同じ一般研究発表であり,口頭発表とポスター発表に質的な優劣はありません.発表目的に合わせてご選択ください.なお,プログラム編成の都合上,口頭発表とポスター発表の発表形式のご希望に添えない場合があるかもしれません.ポスター発表の枠を増やした場合,口頭発表で申し込まれていてもポスター発表になる場合もあります.あらかじめご了承ください.ポスター発表者は,発表セッションの時間帯は,ポスター前で説明及び討論に従事しなければなりません.全てのポスター前に机を設けますので,適宜使用することができます.インターネット環境は整備していませんので,必要な場合は,各自でご準備ください.

(1)語学教育・国際理解 (2)情報教育(情報活用能力の育成等) (3)情報モラル (4)教科指導におけるICT活用 (5)メディア教育・メディアリテラシー (6)教師教育 (7)特別支援教育 (8)生涯学習 (9)企業内教育 (10)看護・福祉教育 (11)教育評価・データ解析 (12)授業研究 (13)授業設計・実践 (14)高等教育の教育方法・FD (15)教育ソフトウェア開発・評価 (16)学習コンテンツ開発・評価 (17)遠隔教育・遠隔学習 (18)知的学習支援システム (19)認知と学習 (20)教育メディア (21)e-Learning (22)eポートフォリオ (23)協調学習と協調作業 (24)ワークショップ (25)ソーシャルメディア (26)その他

募集スケジュール

7月23日(火)17時 発表者の参加費事前送金締切(クレジットカード払い,郵便振込共に)
一般研究発表申込・原稿(2ページ)提出
7月30日(火)17時 提出原稿の差し替え締切

(5)International Session(口頭発表)

 発表及び質疑応答が英語で行われます.本セッションは,教育工学研究の国際化に対応するものであるとともに,特に若い研究者に対しては,国際学会等での研究発表や討論を有意義なものとするための体験を提供する機会でもあります.発表は一般研究の口頭発表のいずれかのセッションと同じ時間帯で行われます.

募集スケジュール

7月23日(火)17時 発表者の参加費事前送金締切(クレジットカード払い,郵便振込共に)
International Session発表申込・原稿(2ページ)提出
7月30日(火)17時 提出原稿の差し替え締切

(6)ワークショップ

 ワークショップは大会企画委員会が中心となって開催します.このワークショップは,参加者が設定した教育工学に関連するテーマについてインフォーマルに語りあう場です.実践は進んでいるものの研究として認識されていない問題や,新しい情報技術の教育利用などの萌芽的な研究について議論を行っていただくことを考えております.ワークショップは主催者主導で進行していただきます.また,予稿の用意は必要ありません.なおプログラム集には,ワークショップテーマ名・主催者/共催者名・概要が掲載されます.

 テーマは公募といたします.会場の都合から,大会企画委員会では7-8件程度を上限として採択いたします.あらかじめご了承下さい.議論を通じて,教育工学に関心を持つコミュニティが作られ,発展していくことを期待しています.積極的なご応募をお待ちしております.

募集スケジュール

6月07日(金) 〜 7月04日(木) ワークショップ テーマ受付期間
7月18日(木) ワークショップ テーマ決定(応募多数の場合,採否結果通知を致します)

応募方法・応募先
 電子メールにて,ワークショップ主催者と共催者の氏名,ご所属,メールアドレス,ワークショップ名と概要(300 字程度)を大会企画委員会ワークショップ担当( )までお送り下さい.
 なお,件名は「ワークショップ応募」として下さい.