ワークショップ ※プログラムは暫定版です

  ワークショップは大会企画委員会が中心となって開催します.このワークショップは,参加者が設定した教育工学に関連するテーマについてインフォーマルに語りあう場です.実践は進んでいるものの研究として認識されていない問題や,新しい情報技術の教育利用などの萌芽的な研究について議論を行っていただくことを考えております.
ワークショップは主催者主導で進行していただきます.また,予稿の用意は必要ありません.なおプログラム集には,ワークショップテーマ名・主催者/共催者名・概要が掲載されます. ワークショップ参加者は各ワークショップ会場の受付で記名をお願いします.ワークショップのみに参加者される方は大会参加費は無料です.ワークショップ会場受付で名札をお渡ししますので,自分でご記入ください.
なお,このワークショップを機に主催者と参加者との交流が促進されるよう,参加者名簿を各ワークショップ主催者にお渡しすることにしていますので,それをご承諾の上でご参加ください.

WS1 研究分析ワークショップ〜体は大人、頭脳は子ども〜

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:全102
主催者:奥本素子(総合研究大学院大学)
共催者:岩瀬峰代(総合研究大学院大学),七田麻美子(青山学院大学)

 学際研究や共同研究を立ち上げる時、自分の研究視点、研究特色を分析する必要があります。しかし、自分の研究の立ち位置や、そのデータが大きな研究命題のどの部分を明らかにするのかを、客観的に分析することは難しいのではないでしょうか。 本ワークショップではアナロジーを用いて、自分の研究を分析していきます。 研究室内で、ある事件が発生、そこに集まったのは、刑事、鑑識、プロファイラー、監察医、それぞれが自分のデータを使って謎を解く!ミステリー好きならぜひ参加してください。

WS2 経験型学習において学生の学びをいかに支援するか

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:全103
主催者:木村充(東京大学),見舘好隆(北九州市立大学)
共催者:福山佑樹(早稲田大学),保田江美(東京大学)

 近年,高等教育における教育改革の一環として,プロジェクト型学習やコーオプ教育,サービス・ラーニングといった経験型学習が盛んに導入され,学生の主体的な参加を促す教育方法として注目を集めている.しかし,これらの教育方法が抱えている実践上の課題も多く,学生の学習に効果的な実践を展開するためには,講義型学習とは異なる支援のあり方が実践者に求められる。 本ワークショップでは,経験型学習において教職員がいかに学生の学習を支援するかについて話題提供する中で,学生の学習に効果的な経験型学習のあり方についての実践例を共有し,さらには高等教育における経験型学習の可能性や課題を探ることを目的とする。

WS3 オープンエデュケーションの可能性と課題−教育工学との接続を見据えて

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:全203
主催者:重田勝介(東京大学),武田俊之(関西学院大学),井上仁(九州大学)

 近年、大学の講義資料や講義ビデオをインターネット上で無償公開するOpenCourseWare(OCW)、iTunes Uや、CourseraやedXのように教授活動そのものを公開するMOOC(Massive Open Online Courses)など、「オープンエデュケーション」とよばれる動きが加速しています。 本ワークショップでは、オープンエデュケーションに関わる国内外の事例を俯瞰しながら、高等教育のオープン化を実りある成果に役立てることを見据え、課題共有や将来構想、教育工学分野における既存研究との接続などについて考えます。 ワークショップの形式は、主催者によるレビューと問題提起の後に、参加者が議論する対話型です。高等教育の将来像やオープンネスを生かした教育改善に興味のある方々のご参加をお待ちしております。

WS4 教育工学はIRにどのように貢献できるか

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:教31
主催者:松田岳士(島根大学),渡辺雄貴(首都大学東京)
共催者:雨森聡(島根大学)

 大学教育の大衆化によってユニバーサル段階を迎えた高等教育機関は、外部評価への対応、学生の募集、教育の質の担保、卒業率の向上などの課題を抱えるようになった。これに伴って、データに基づいて効果的な意思決定を支援するIR(Institutional Research)が広がりつつある。 IRは多様かつ大規模な教学データを扱うため、データの収集、分析の方法、結果の表示などのプロセスにおいて、教育とシステムの両面に関する専門知識が求められる。本ワークショップでは、教育工学はIRにどのように関わり、教育工学者はIRにどのように寄与することができるのかについて、参加者とともに事例を分析しながら整理していきたい。

WS5 次世代専門人材養成プログラムのデザイン

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:教32
主催者:藤本徹(東京大学)

 この10年ほどの間に、知識社会における高度専門職業人の養成への期待の高まりに応えるべく、さまざまな領域の専門職大学院が設立された。しかし、当初の期待に十分応えられずに縮小、廃止されるなど、停滞や混乱に直面しているところも少なくない。 そこでは教育プログラム開発に必要な理論枠組や、デザインの知識が十分に活かされていないという問題も影響していると思われる。本ワークショップでは、SchankのStory-Centered Curriculumや、PerkinsのLearning by Wholeのデザイン枠組を用いて、専門職大学院等で提供される専門人材養成プログラムの機能や意味を検討し、 これからの専門人材養成プログラムのデザインやプログラムの提供価値を議論するセッションを行う。

WS6 ゲーム要素を取り入れた学習教材の教育的意義について考える

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:教33
主催者:村川弘城(関西大学)
共催者:小島亜華里(関西大学),久保田賢一(関西大学)

 パズル型やカードゲーム型など、ゲーム要素を含んだ学習教材は、Web教材やアプリといった媒体に広がり、その形態は多岐に渡る。これらの学習教材は、家庭や塾で使われるものもあれば、学校教育の中で使われるものもある。目的もさまざまなこれらの学習教材において、エンターテイメント性の中に埋め込まれた教育的意義を断定的に捉えることは難しい。 本ワークショップでは、ゲーム要素を含んだ学習教材の教育現場での実践事例を紹介し、さらに参加者にも実際に体験してもらう。その評価を通して学習教材というものの定義について議論し、ゲーム要素を含んだ学習教材の教育的価値の指標となるものに迫りたい。

WS7 新しい学びの評価

9月16日(日)12:30〜14:00   会場:教41
主催者:大島純(静岡大学),大島律子(静岡大学),益川弘如(静岡大学)
山口悦司(神戸大学),望月俊男(専修大学),北澤武(東京未来大学),齊藤萌木(東京大学)

 デザイン研究は,学びの革新を目指して,学習環境を設計・実践し,分析・評価・改善を繰り返しながら,設計指針を確立していく研究方法論です。現在デザイン研究における重要な課題の一つは,革新的学びの診断的評価方法の確立です.学びの評価は,当該研究者の持つ認識論(知識とは何か?)によって制約を受けます.学びの革新を目指すデザイン研究においては, 我々が準拠すべき認識論を再確認しつつ,一貫性の取れたデータ収集(観察)および考察(解釈)が必要とされています。本ワークショップでは,デザイン研究を展開する上で重要な活動となる学びの評価に焦点を当てて,参加者のグループワークを通して理解を深めていくことをねらいます。