本公募で寄せられたテーマを含めて大会企画委員会で検討した結果,次の9件のテーマを予定することになりました.発表希望者にプロポーザルを提出していただき,大会企画委員会が発表の可否を決定いたします.各課題について十分に討論することを目的としていますので,発表者は,発表だけで退席することなく,最後の総合討論に参加しなければなりません.この点にご留意ください.
3月26日 月 | 課題研究企画提案書提出締切 |
4月06日 金 | 課題研究企画採否決定通知 |
5月上旬 | 課題研究発表募集開始 |
6月21日 木 | 課題研究発表申込書・プロポーザル(2〜4ページ)提出締切 |
7月05日 木 | 課題研究採否決定通知 |
7月17日17時 火 | 発表者の参加費事前送金締切(クレジットカード払い,郵便振込共に) 課題研究発表原稿(2又は4ページ)提出 |
7月24日17時 火 | 提出原稿の差し替え締切 |
コーディネータ | 飛弾信崇 (ベネッセコーポレーション),竹中真希子(大分大学) |
---|
情報技術は,すでに我々の生活の中に浸透して様々な活動を支援している.音声認識エンジン,RFIDタグ,各種センサー等が情報環境の中に埋め込まれ,多種多様なデバイスと連携して人の営みを豊かにしている.本課題研究では,教育・学習を支援する新しい情報環境や,それを構成するシステム開発のあり方の提案・開発・実践研究について追究する.教育・学習を支援する新しい情報環境を支える情報技術には,例えば,センサーネットワーク,スマートオブジェクト,拡張現実,モバイル・ユビキタスコンピューティング,ウェアラブルコンピューティング,知能ロボット,エージェントテクノロジ,クラウドコンピューティング等がある.こうした技術の教育・学習における可能性を探ることが本課題研究の目的である.
コーディネータ | 大島純(静岡大学),舟生日出男(創価大学) |
---|
協調学習の成果を高めるためには,そのメカニズムの原則的理解を学習理論から導き出し,教育実践事例の分析から,その妥当性や一般性を検証して深めていく必要がある.本課題は,そうした原則の確立を企図して,学会員が展開する研究の成果を,各研究グループの境界を越えて共有し,それらの理解を相互に高めることを狙う.そのために,次の観点に関連するシステム開発や教育実践事例の報告を募集する:(1)学習理論についての議論,(2)新たなデザイン原則の提案,(3)革新的な実践.特に若手による研究を奨励し,ポスターセッションとシンポジウムを融合した,Structured Poster Session形式による発表と議論を通して,個々の事例分析と総括的な分析を同時に行い,デザイン原則を抽象化し・系統化することを目指す.
コーディネータ | 益子典文(岐阜大学),姫野完治(秋田大学) |
---|
昨今の大学における教職課程では,ディプロマポリシー,アドミッションポリシー,カリキュラムポリシー,教員スタンダード等が明確化され,教職実践演習を含めた卒業生の質保証が求められている.一方,教職専門性の議論では,反省的実践家としての専門家像が教師研究に登場して20年以上経ち,自らの実践を対象化し,学び続けられるリサーチマインドを保持した教員の養成が求められている.本課題研究では,実践を対象化し概念化するリサーチマインド,教育現場で主体的に学ぶ方法としてのコミュニケーション能力を養成するための「教員養成カリキュラム開発・実践」,教師をはじめとする専門職の資質力量の「保証,認証制度」等に関する研究を募集する.教育工学が蓄積してきた幅広い知見を礎にしながら,Teacher as Researcherとしての教師の養成と保証について議論を深めたい.
コーディネータ | 柴田好章(名古屋大学),後藤康志(新潟大学) |
---|
初任者から中堅教員,指導的立場の教員へと,それぞれのステージの課題に取り組みながら教師は成長していくが,その中核となるのは授業研究である.近年,少子化や情報化,国際化の進展により学校に対する期待が高まる反面,多忙化や教員年齢構成のアンバランス等から,教師の力量形成のコアとなる授業研究そのものが形骸化しつつある.こうした問題を解決するためには,研究マインドをもちつつ,教員同士が同僚性を発揮してエビデンスに基づきながら授業研究するアプローチが必要である.例えばアクションリサーチを実質化するための支援体制の構築,専門的同僚性に支えられた学校組織開発,分析ツール等の開発などは,教育工学的なアプローチが有効であると考えられる.本セッションでは,授業研究を通した継続的な教師の成長を促す学習環境の構築について議論を深めたい.
コーディネータ | 稲垣忠 (東北学院大学),豊田充崇 (和歌山大学),森下耕治 (光村図書) |
---|
初等中等教育の情報化推進に向け「教育の情報化ビジョン」が示された.教科指導におけるICT活用は,提示機器を中心とした整備に加え,デジタル教科書の開発や普及が学校現場に変化をもたらしている.さらには,児童生徒向けの情報端末に関する実証研究が始まり,学校のみならず校外や家庭学習での活用が模索されている.一方で情報教育は,新学習指導要領の下,様々な教科・領域を横断した形で授業実践が求められている.
本課題研究では,新たな段階を迎えた教育の情報化に資する研究を募集する.具体的には,児童生徒向けのデジタル教科書や情報端末等を活用した取組み,情報教育のカリキュラムや授業実践等に関する調査・実証研究等を対象とする.情報社会に対応した初等中等教育の学習環境・授業方法・学習内容等について,教育工学の視点から議論を深めたい.
コーディネータ | 田中博之 (早稲田大学) , 長谷川元洋 (金城学院大学) |
---|
ICTを有効に活用するためには,その特性についてよく理解し,適切な利用ができる必要がある.そのため,ICT活用にともない発生する問題についても研究しておくことは重要であるといえる.また,それを踏まえた対策についても研究することが重要である.本課題研究では,情報モラル教育やネット依存の問題,著作権,個人情報の取扱いなどの法的な問題,情報セキュリティ,情報公開の観点からのICT活用の問題等,ICT活用にともない発生する問題やその対策等について幅広く取り上げ,検討する.
コーディネータ | 森本康彦(東京学芸大学),小川賀代(日本女子大学),永田智子(兵庫教育大学) |
---|
eポートフォリオは,高等教育やFDにおいて導入が進み,eラーニングや教務システムなど学内外の他のシステムとの連携・統合も始まっている.また,社会からの強い要請である「教育の質保証」やこれまでのテストでは測ることができない「新しい評価」としてもeポートフォリオは注目されている.一方,昨年度の課題研究では,教育効果(教育の質向上)の観点から議論を行い,eポートフォリオの本質的な効果を明らかにするためには,実践を通して成果を積み上げていく必要があるとの認識に至った.これらを踏まえ,本年度の課題研究では,実践を通して得たeポートフォリオの機能や効果の共有だけでなく,eポートフォリオの将来展望についても議論を深めたい.システム開発や実践研究,理論的な枠組みの提案など幅広い研究の応募を期待する.
コーディネータ | 椿本弥生(公立はこだて未来大学),渡辺雄貴(首都大学東京) |
---|
高等教育の質保証に関する議論の国際的な進展に関して,我が国の政策では,ディプロマポリシー,カリキュラムポリシー,アドミッションポリシーの3つのポリシーの明示を大学に求めている.それとともに,学士課程共通の学習成果の参考指針として学士力を掲げている.一方高等教育の現場では,学生を中心とした学習支援活動であるラーニングセンターの実践や,大学授業改善の動きであるFD(Faculty Development)や,機関の情報分析であるIR(Institutional Research)に関する報告が増加しており,教育工学の立場から十分な議論が求められる時期にきている.そこで本課題研究では,3つのポリシーの設定や運用,学士力を涵養する実践や学士力の測定,ラーニングセンターやFD,IRの先進的かつ組織的な取り組み,今後の展開を想定した理論的な枠組みの提案等をもとに,高等教育に対して教育工学は何をすべきかを議論する.
コーディネータ | 藤本徹(東京大学),山田政寛(金沢大学) |
---|
ゲーム・シミュレーションの教育利用に関する研究は,欧米を中心に研究拠点の形成や研究成果の蓄積が進み,研究テーマとして定着している様子が伺える.今後国内でも,この分野の研究や実践の充実を支える知識基盤整備を進めることが求められている.本セッションでは,ゲームを通した学習の理論的枠組や評価方法の検討,モバイル機器等を利用したゲーム型教材やシリアスゲーム,ゲームデザインを応用した教材・学習支援システムの開発と評価,学校教育や企業内研修におけるゲーム利用実践,それらに関連するレビュー等の研究発表を募集する.選考基準として,理論研究については先行研究の網羅性や知見としての理論枠組やデザイン原則が示されていること,開発研究や実践研究については依拠した理論枠組や評価方法が具体的に示されていることを重視する.
一般研究発表は,口頭発表とポスター発表に分かれます.昨年と同様に,口頭発表とポスター発表の時間帯は分かれています.どちらの発表も同じ一般研究発表であり,口頭発表とポスター発表に質的な優劣はありません.発表目的に合わせてご選択ください.なお,プログラム編成の都合上,口頭発表とポスター発表の発表形式のご希望に添えない場合があるかもしれません.ポスター発表の枠を増やした場合,口頭発表で申し込まれていてもポスター発表になる場合もあります.あらかじめご了承ください.ポスター発表者は,発表セッションの時間帯は,ポスター前で説明及び討論に従事しなければなりません.
(1)語学教育・国際理解 (2)情報教育(情報活用能力の育成等) (3)教科指導におけるICT活用 (4)メディア教育・メディアリテラシー (5)教師教育 (6)特別支援教育 (7)生涯学習・企業内教育 (8)看護・福祉教育 (9)教育評価・データ解析 (10)授業研究 (11)授業設計・実践 (12)高等教育における教育方法 (13)教育ソフトウェア開発・評価 (14)学習コンテンツ開発・評価 (15)遠隔教育・遠隔学習 (16)知的学習支援システム (17)認知と学習 (18)教育メディア (19)e-Learning (20)eポートフォリオ (21)協調学習と協調作業 (22)ワークショップ (23)ソーシャルメディア (24)その他
7月17日17時 火 | 発表者の参加費事前送金締切(クレジットカード払い,郵便振込共に) 一般研究発表申込・原稿(2ページ)提出 |
7月24日17時 火 | 提出原稿の差し替え締切 |
発表及び質疑応答が英語で行われます.本セッションは,教育工学研究の国際化に対応するものであるとともに,特に若い研究者に対しては,国際学会等での研究発表や討論を有意義なものとするための体験を提供する機会でもあります.発表は一般研究の口頭発表のいずれかのセッションと同じ時間帯で行われます.
7月17日17時 火 | 発表者の参加費事前送金締切(クレジットカード払い,郵便振込共に) International Session発表申込・原稿(2ページ)提出 |
7月24日17時 火 | 提出原稿の差し替え締切 |
ワークショップは大会企画委員会が中心となって開催します.このワークショップは,参加者が設定した教育工学に関連するテーマについてインフォーマルに語りあう場です.実践は進んでいるものの研究として認識されていない問題や,新しい情報技術の教育利用などの萌芽的な研究について議論を行っていただくことを考えております.ワークショップは主催者主導で進行していただきます.また,予稿の用意は必要ありません.なおプログラム集には,ワークショップテーマ名・主催者/共催者名・概要が掲載されます.
テーマは公募といたします.大会企画委員会では5-10件程度を想定していますが,会場の関係上応募多数の場合は調整させていただくことがございますのであらかじめご了承下さい.議論を通じて,教育工学に関心を持つコミュニティが作られ,発展していくことを期待しています.積極的なご応募をお待ちしております.
6月01日〜27日 | ワークショップ テーマ受付期間 |
7月11日 | ワークショップ テーマ決定(応募多数の場合,採否結果通知を致します) |
応募方法・応募先
電子メールにて,ワークショップ主催者と共催者の氏名,ご所属,メールアドレス,ワークショップ名と概要(300字程度)を大会企画委員会ワークショップ担当までお送りください.
なお,件名は「ワークショップ応募」としてください.